資金移動業者をまとめて銀行にしちゃえ:(2)ほげほげ銀行ラインペイ支店!?
前回記事
銀行と資金移動業者の違いとかわかってたら読まなくていいです。
本題に入りましょう。
もう早速画像貼っちゃいます。
新たに「ほげほげ銀行」なる銀行を作ります。そこに、資金移動業者ごとの支店を作ります。上の図でいうとLINE Pay支店とかpring支店とかってやつです。
さて、各資金移動業者はお客様からお金を預かります。例えばLINE Payにしましょうか。
ここでLINE Payが預かったお金は、そのままLINE Pay支店にあるお客様名義の口座に送金しちゃいます。この時点でLINE Payは未達債務がなくなるので、法務局に供託したりする必要はなくなります。
んで、この状況下で各資金移動業者の既存サービスは以下のように実現されます。
①お客さんがLINE Payカードで買い物した
LINE Pay支店の口座からLINE Payへ資金を振り替えて、売上電文が来たらカード会社に資金を渡します。
②お客さんがLINE PayでLINEの友達へ送金した
LINE Pay支店内で振込する指示を出します。
③払い戻しを要求した
現金であれば、LINE Pay支店の口座から引き落として、セブン銀行に送ります。
他行口座であれば、LINE Pay支店の口座から全銀ネットで振込をかけます。
という、至極めんどくさいことをしたところで、いったい何ができるようになるのか。
★①預金を元手にお金が貸せる
当たり前ですが、銀行は金融機関なのでお金を貸しだすことができます。LINEが伸びてるベンチャーを支援したいな~と思ったら、LINE Payで集めたお金をほげほげ銀行経由で貸し付けたり、あるいは残高不足になってるLINE Payアカウントに貸し付けてオーバードラフトを実現したりできます。個人向けでもっと規模の大きい話だと、住宅ローンとか。
あ、既存の銀行でもあまりに高額の融資でなければ支店内裁量で貸してますよね。あんなかんじで、LINE Pay支店の資金はLINEの裁量で融資します。
★②銀行だから給与・年金を受け取れる
給与入金口座になったら便利ですよね。お金をわざわざ預けなくても、給料がそのまま使える。今は資金移動業者での給与受取が検討されていますが、いまだに現金手渡しの会社も多い中で、銀行振込以外の方法が出てきてもそう簡単に普及はしません。しかし、ほげほげ銀行LINE Pay支店に振り込んでくださいといえば簡単です。振込先に制約のない勤め先ならばどこでも指定できるから。
そしてもちろん、年金も受け取れます。これは国庫金の業務を扱わないといけないんでしょうけど…
お金を貸すために預金獲得に躍起になってるわけですから、給与が入金されてくるのはデカいでしょう。
そして3つめ
★③個々の資金移動業者が銀行免許を取るより負担が少ない
LINEとかはたぶん自分で銀行免許取ろうと思えば取れると思うのですが、新興の資金移動業者には難しいでしょう。しかし、ほげ銀と契約書をクルっと巻いたら支店が出せて、ユーザーの口座に給与が振り込まれて、預かったお金で融資ができる、そんな最強のシステムが手に入るんだったら、システム利用料払っても安くないでしょうか?